EHアンテナの疑問 その2
3.なぜアンテナ高がλ/4のときに電界強度が一番高いか?調整時に電気的に
λ/2長の同軸ケーブルだと調整が楽か?
インターフェアを減らすには給電線の同軸ケーブルを電気的にλ/4とかλ/2
長にするな!という従来の常識と反対では?
CQ誌7月号にでていた記事によると、やはり同軸ケーブルに電波がのっているようです。筆者はコモン電流を測定したらアンテナからλ/4の位置が最小になり、λ/2の位置で最大になったと報告しています。(図1のようなものか?)
この同軸ケーブルの共振に助けられて、電界強度の測定値がダイポールに比べてそんなに落ちないのではないでしょうか?電界が最大ということは電流は最小ってことです。ちょうど並列共振回路を先端につけたλ/2のダイポールのような電流、電圧特性を同軸ケーブルがもつことを意味します。(図2)
λ/2長の同軸ケーブルの入り口のインピーダンスと、出力側(アンテナ側)のインピーダンスが等しくなるという特性もあって、アンテナの調整がしやすく電波も飛びやすくなるということですね。
しかし、それだとこのアンテナでは従来のインターフェア対策として「同軸ケーブルをλ/4やλ/2長にするな」という常識を守れなくなります。それゆえインターフェアが出やすいという結論になってしまいます。
私がEHアンテナの実験中に室内のパソコンの暴走、RFI発生などがあったのもそれを裏付けることになりました。
4.結 論 (あくまでも小生の出した結論です。)
EHアンテナの特徴をいろいろと検証して見ましたが理論はともかくとして以下の事実が確認されました。
@.EHアンテナの帯域幅はダイポールのそれとほぼ同等の帯域を有している。
AEHアンテナに接続する同軸ケーブルにはコモンモード電流が発生する。
それにより、RFIが発生しやすくなるが、電波を放射するのでアンテナの一部と
して動作している。それにより輻射効率が良いように見える。
(裏を返せば同軸ケーブルとして働いていない。)
B.Aゆえにコモンモードフィルターを入れると、入れる場所によってフィルターが発熱 する。
C.Aゆえに近隣の人口ノイズなどを拾い易い。
以上のことからEHアンテナを使うための条件が推測されます。
@.人口ノイズの多いところでは受信信号がノイズに埋もれる.
A.同軸ケーブルを物接近させず、空間を垂直方向にλ/4長たらす必要がある。
そうしないと、電波が効率良く空間に放射されない。
このことはアパマンハムには致命的な問題となります。なぜならアンテナ単体 は7Mhzで50cm程度だが、同軸ケーブルをλ/4長も垂直,あるいは水平に空 間に保持できないからです。
B.Aを解決するにはCQ誌に掲載されている中波のアンテナのようにλ/4の高
にアンテナを設置し、アンテナから地面まではオープンワイヤー(450オーム) でおろしてきて整合器(マッチングボックス)を設け同軸ケーブルに接続する方 法がベストだと思われます。
でもそれって、GPと何ら変わらないような気がするんだけれど・・(*_*)
図1 同軸に電波が乗る
図2 図1の等価回路
並列共振なのでかな両端のインピーダンスは高いはず。
昇圧用コイル
50オーム→数百オーム